ジェットフォイルは、ガスタービンエンジンで駆動される「ウォータージェット推進機」の推力で前進し、船体の前後の水中翼に発生する揚力で海面上に飛び上がります。
海面上に飛び上がって走行する状態を“FOILBORNE”(翼走)といいますが、翼走中のジェットフォイルの動きは航空機ときわめて似ています。すなわち、船体のバ
ランス制御を行なう際には、水中翼の後緑に装備されているフラップをAUTOMATIC
CONTROL SYSTEM(ACS=自動姿勢制御装置) でコントロールしてつねに水面から一定
の高さを保ち、旋回時にはヘルム操作一つで船体を内側方向に傾斜させて滑らかに
回頭させることができるからです。
要するにジェットフォイルは、大気のかわりに海水から揚力を得て飛ぶ“海の飛行機”なのです。水の密度は大気の約800倍のため、ジェットフォイルは、航空機に
比べて低い速度と小さい翼で飛び上がることができるわけです。
世界には、現在、36隻のジェットフォイルが就航していますが、そのうち21隻は
米国シアトルのボーイング社の航空機製造工場で製造されました。この工場の中では、当時、ボーイング727、737、757も製造されていました。航空機のエンジニアが設計し、航空機の製造技術者が組み立てを行なったのですから、ジェットフォイル
が航空機に類似している点が随所に見られるのも、むしろ当然かも知れません。 |